FOXフォーク(分解編) [パーツ]
今回はFOXフォークの分解です。
まずは分解して問題箇所の状況を見付けたいと思います。
まずはビニールシートを敷いてオイル対策をして下さい。
あと、綺麗な受け皿も一緒に用意しておいてください。
分解途中は手がオイルまみれになって写真どころではありませんでした。
ということで、分解終了までは写真なしです。
始めにエアー側の下側のナットを緩めます。
【ここで注意!】
ナットを緩めていくと隙間からオイルが大量に出てきますので、ナットを上に向けた状態で緩めてください。
【ここで注意!】
エアーを先に抜いてしまうと、ナットと一緒に中のパーツが一緒に回ってしまい、無限回転しまいます。
エアーは抜かずにナットを緩めてください。
間違って先にエアーを抜いてしまったときは、もう一度エアーを入れて回せば問題ありません。
【ここで注意!】
他の方たちの説明では、ナットを外さずに後でゴムハンマーで叩くと説明していますが、外してしまって大丈夫だと思います。
ゴムハンマーは必要なく外せます。
ナットを外します。
ピストンの先っちょのネジが飛び出て見えます。
隙間からオイルが出てきますので、フォークは立てたままにしてください。
ダンパー側のナットを外します。
ダンパーの先っちょのネジが飛び出て見えます。
ダンパー側の先っちょは、指で押すと引っ込みますので、穴の奥まで押し込んでください。
フォークを引っ繰り返すと、2つの穴からオイルが大量に出てきます。
受け皿を用意してオイルを抜いてください。
5分くらい垂れてくるので、立て掛けて しばらく放置。
いつまで待ってもオイルは完全に抜けませんので、キッチンペーパーなどで栓をしてください。
ダンパー側とエアー側のボトムキャップのどちらを先に外しても問題ないですが、今回はダンパー側を先に外しまし。
リバウンドアジャスター(赤色キャップ)を最弱(半時計回り)まで回しておき、ネジ1個を回して外します。
ロックアウトレバー(青色レバー付きキャップ)のネジ3個を回して外します。
ネジは緩めるだけで外す必要はありません。緩めるだけでキャップは外せます。
【ここで注意!】
内部に極小の球(ベアリングの球?)が3個入っています。
外すと同時にどこかに転がってしまう可能性があります。
そっと外して失くさないようにしましょう。
トップキャップボルト(26mm)を外します。
このサイズのソケットがショップに売ってなかったので用意できてません。
仕方ないのでモンキーで外します。
舐めないように注意して緩めます。
ここも規定トルク(18.5 N-m)で締まっているので、大きさの割りに硬くないです。
トップキャップボルトとダンパーロッドは一体となっていますので、そのまま引っこ抜きます。
【ここで注意!】
ダンパーロッドの中にはオイルが大量に含まれている状態です。
抜いたら直ぐに受け皿に移動し、ゆっくりとストロークを繰り返して、中のオイルを抜いてください。
完全に抜くには分解しなければなりませんので、ある程度オイルが抜けたら諦めましょう。
フォークを引っくり返して出せるだけオイルを出しておきます。
ここでもオイルは全部出せません。
アウターレッグとインナーレッグの隙間にあるオイルまでは出せませんので、オイルはある程度出せばOKです。
次にエアー側を外します。
トップキャップ(青色キャップ)を外します。
手で回せば外せます。
エアーを完全に抜きます。
フォークを何度も引っくり返しているので中のフロートがプシュって飛び出してくることがあります。
キッチンペーパーなどを被せてから、真ん中のピンを押した方が良いです。
*エアーを抜くと3cmほどストロークして縮みます。
26mmのトップキャップボルトを同じくモンキーで緩めて外します。
こちらのキャップは単独のものでピストンとは一体になっていません。
引っ繰り返すとフルードが少し出てきます。
*今回はフルードが完全に無くなっていて、フルードは出てきませんでした。
これでアウターレッグからインナーレッグが外せます。
その前に一度フォークをできるだけ縮めます。
これをやっておくとピストンを抜きやすくなります。
インナーレッグを抜きます。
少し力が要ります。
【ここで注意!】
オイルが中に少し残っていますので、フォークを立てた状態で引き抜きましょう。
インナーチューブ(エアー側)の内にピストンが残っているので、上に押し上げて抜きます。
ひとまず分解完了です。
ようやく写真登場w
では、外したパーツを細かくチェックしていきましょう。
底部のナットは左右同じ大きさで10mmでした。
このナットは正確なトルクで締められているため、強くは締められていません。
クラッシュワッシャーがナットと同化しています。
指で外れる程度ですが、外れなければ軽く叩けば外れます。
一度使用されたワッシャーはかなり変形しています。
クラッシュワッシャーは柔らかい金属で、変形することで隙間を埋める機能を持っています。
つまり、クラッシュワッシャーは使い切りタイプです。
一度分解したら新品交換しなければなりません。
と言っても、かなり低いトルクで締めただけなら、再利用は可能です。
極端な話しをすると、1回目の組み込み時は、規定トルクの8割、2回目は9、3回目は10割という感じで3回くらいは使えるということです。*自己責任でお願いします。
調べたところ、底部のナットの最大トルクは5.65N-m(565N-cm)でした。
1回目5N-m、2回目5.3N-m、3回目:5.6N-mという感じで使えるかもということです。
リバウンドアジャスター(ダンパー側の赤色キャップ)です。
ロックアウトレバー(青色レバー付きキャップ)です。
トップキャップ(エアー側の青色キャップ)です。
トップキャップボルトです。
ダンパーロッドです。
このダンパーはオープンバスなので、オイルが出たり入ったりする穴が空いています。
ピストンロッドです。
エアーを閉じ込め、上下することにより圧力を変化させ、バネと同じような働きをします。
写真では見難いですが、ピストンにはUカップシールというものがはめ込まれています。
ここのシールが劣化するとフルードが下に落ちてしまいます。
そしてフルードが空になってしまうと、激しくシールが劣化し、エアーをいくらいれても直ぐに抜けるようになってしまいます。
インナーレッグです。
インナーレッグのエアー側の下にはワッシャーが付いています。
ピストンについているスプリングを抑えるためのものです。
あれ、ちょっと待てよ。
エアー式なのに、何故スプリングが付いているのだろうか・・・
しかもよく見ると、径が太くて長いものと、径が細くて短いものが組み込まれています。
このスプリングの機能ってなんだろう?
位置的には、フォークが延びきった状態で何かの役に立つはずだが、正確には分かりません。
主な機能はこんなところでしょう。
①エアーを入れた時に、エアー室を無駄に広げないように押さえるためのもの。
②走行中にホイールが浮いてフォークが延びきったときに、衝撃を吸収するもの。
アウターレッグです。
アウターレッグにはダストシールとドーナツ型のスポンジが付いています。
ダストシールを取り外すには、下の方に引っ掛ける溝があるので、そこをマイナスドライバーで刺し、ゆっくり上げていきます。
【ここで注意!】
直接マイナスドライバーでやると、アウターチューブの塗装が剥げますので、マイナスドライバーをボロ布で包むなどして、塗装が剥げないようにしましょう!
前オーナーは直接やったようで、塗装が剥げまくってました。
斜めにならないように真っ直ぐ、そしてゆっくりと動かします。
強い力でやればスポンって抜ける感じではありません、じわじわと動く感じです。
慎重に3分ほどかけて外れました。
見た目も手で触った感じも全く問題なさそうです。
しかし、新しくローフリクションタイプが出ているので交換します。
パイナップルです、いや違う、スポンジです。
これはダストシールの下にあったもので、インナーチューブに常に触れることでオイルを付着させるものです。
そのまま使えそうですが、ダストシールのキットにも含まれているので、交換します。
エアー漏れの原因は直ぐに判明しました。
一番怪しい箇所で、ピストンのシールでした。
よく見ると傷らしきものがあり、指で触っても削れているのが分かります。
このパーツは交換します。
ピストンシールに傷があるということは、もしかしてと思い、インナーチューブの内側を覗いてみました。
やはり傷が5,6本あります。
指で触っても結構深い傷です・・・
この傷から想定すると、砂が中に混入してピストンでガリガリと擦ってしまったのではないでしょうか。
これではシールを変えてもフルードが下に落ちてしまい、結局、同じようにエアが抜けてしまいます。
困った・・・
これでは修理不可能だな・・・
どうにか修理できないか考えてみます。
まずは分解して問題箇所の状況を見付けたいと思います。
まずはビニールシートを敷いてオイル対策をして下さい。
あと、綺麗な受け皿も一緒に用意しておいてください。
分解途中は手がオイルまみれになって写真どころではありませんでした。
ということで、分解終了までは写真なしです。
始めにエアー側の下側のナットを緩めます。
【ここで注意!】
ナットを緩めていくと隙間からオイルが大量に出てきますので、ナットを上に向けた状態で緩めてください。
【ここで注意!】
エアーを先に抜いてしまうと、ナットと一緒に中のパーツが一緒に回ってしまい、無限回転しまいます。
エアーは抜かずにナットを緩めてください。
間違って先にエアーを抜いてしまったときは、もう一度エアーを入れて回せば問題ありません。
【ここで注意!】
他の方たちの説明では、ナットを外さずに後でゴムハンマーで叩くと説明していますが、外してしまって大丈夫だと思います。
ゴムハンマーは必要なく外せます。
ナットを外します。
ピストンの先っちょのネジが飛び出て見えます。
隙間からオイルが出てきますので、フォークは立てたままにしてください。
ダンパー側のナットを外します。
ダンパーの先っちょのネジが飛び出て見えます。
ダンパー側の先っちょは、指で押すと引っ込みますので、穴の奥まで押し込んでください。
フォークを引っ繰り返すと、2つの穴からオイルが大量に出てきます。
受け皿を用意してオイルを抜いてください。
5分くらい垂れてくるので、立て掛けて しばらく放置。
いつまで待ってもオイルは完全に抜けませんので、キッチンペーパーなどで栓をしてください。
ダンパー側とエアー側のボトムキャップのどちらを先に外しても問題ないですが、今回はダンパー側を先に外しまし。
リバウンドアジャスター(赤色キャップ)を最弱(半時計回り)まで回しておき、ネジ1個を回して外します。
ロックアウトレバー(青色レバー付きキャップ)のネジ3個を回して外します。
ネジは緩めるだけで外す必要はありません。緩めるだけでキャップは外せます。
【ここで注意!】
内部に極小の球(ベアリングの球?)が3個入っています。
外すと同時にどこかに転がってしまう可能性があります。
そっと外して失くさないようにしましょう。
トップキャップボルト(26mm)を外します。
このサイズのソケットがショップに売ってなかったので用意できてません。
仕方ないのでモンキーで外します。
舐めないように注意して緩めます。
ここも規定トルク(18.5 N-m)で締まっているので、大きさの割りに硬くないです。
トップキャップボルトとダンパーロッドは一体となっていますので、そのまま引っこ抜きます。
【ここで注意!】
ダンパーロッドの中にはオイルが大量に含まれている状態です。
抜いたら直ぐに受け皿に移動し、ゆっくりとストロークを繰り返して、中のオイルを抜いてください。
完全に抜くには分解しなければなりませんので、ある程度オイルが抜けたら諦めましょう。
フォークを引っくり返して出せるだけオイルを出しておきます。
ここでもオイルは全部出せません。
アウターレッグとインナーレッグの隙間にあるオイルまでは出せませんので、オイルはある程度出せばOKです。
次にエアー側を外します。
トップキャップ(青色キャップ)を外します。
手で回せば外せます。
エアーを完全に抜きます。
フォークを何度も引っくり返しているので中のフロートがプシュって飛び出してくることがあります。
キッチンペーパーなどを被せてから、真ん中のピンを押した方が良いです。
*エアーを抜くと3cmほどストロークして縮みます。
26mmのトップキャップボルトを同じくモンキーで緩めて外します。
こちらのキャップは単独のものでピストンとは一体になっていません。
引っ繰り返すとフルードが少し出てきます。
*今回はフルードが完全に無くなっていて、フルードは出てきませんでした。
これでアウターレッグからインナーレッグが外せます。
その前に一度フォークをできるだけ縮めます。
これをやっておくとピストンを抜きやすくなります。
インナーレッグを抜きます。
少し力が要ります。
【ここで注意!】
オイルが中に少し残っていますので、フォークを立てた状態で引き抜きましょう。
インナーチューブ(エアー側)の内にピストンが残っているので、上に押し上げて抜きます。
ひとまず分解完了です。
ようやく写真登場w
では、外したパーツを細かくチェックしていきましょう。
底部のナットは左右同じ大きさで10mmでした。
このナットは正確なトルクで締められているため、強くは締められていません。
クラッシュワッシャーがナットと同化しています。
指で外れる程度ですが、外れなければ軽く叩けば外れます。
一度使用されたワッシャーはかなり変形しています。
クラッシュワッシャーは柔らかい金属で、変形することで隙間を埋める機能を持っています。
つまり、クラッシュワッシャーは使い切りタイプです。
一度分解したら新品交換しなければなりません。
と言っても、かなり低いトルクで締めただけなら、再利用は可能です。
極端な話しをすると、1回目の組み込み時は、規定トルクの8割、2回目は9、3回目は10割という感じで3回くらいは使えるということです。*自己責任でお願いします。
調べたところ、底部のナットの最大トルクは5.65N-m(565N-cm)でした。
1回目5N-m、2回目5.3N-m、3回目:5.6N-mという感じで使えるかもということです。
リバウンドアジャスター(ダンパー側の赤色キャップ)です。
ロックアウトレバー(青色レバー付きキャップ)です。
トップキャップ(エアー側の青色キャップ)です。
トップキャップボルトです。
ダンパーロッドです。
このダンパーはオープンバスなので、オイルが出たり入ったりする穴が空いています。
ピストンロッドです。
エアーを閉じ込め、上下することにより圧力を変化させ、バネと同じような働きをします。
写真では見難いですが、ピストンにはUカップシールというものがはめ込まれています。
ここのシールが劣化するとフルードが下に落ちてしまいます。
そしてフルードが空になってしまうと、激しくシールが劣化し、エアーをいくらいれても直ぐに抜けるようになってしまいます。
インナーレッグです。
インナーレッグのエアー側の下にはワッシャーが付いています。
ピストンについているスプリングを抑えるためのものです。
あれ、ちょっと待てよ。
エアー式なのに、何故スプリングが付いているのだろうか・・・
しかもよく見ると、径が太くて長いものと、径が細くて短いものが組み込まれています。
このスプリングの機能ってなんだろう?
位置的には、フォークが延びきった状態で何かの役に立つはずだが、正確には分かりません。
主な機能はこんなところでしょう。
①エアーを入れた時に、エアー室を無駄に広げないように押さえるためのもの。
②走行中にホイールが浮いてフォークが延びきったときに、衝撃を吸収するもの。
アウターレッグです。
アウターレッグにはダストシールとドーナツ型のスポンジが付いています。
ダストシールを取り外すには、下の方に引っ掛ける溝があるので、そこをマイナスドライバーで刺し、ゆっくり上げていきます。
【ここで注意!】
直接マイナスドライバーでやると、アウターチューブの塗装が剥げますので、マイナスドライバーをボロ布で包むなどして、塗装が剥げないようにしましょう!
前オーナーは直接やったようで、塗装が剥げまくってました。
斜めにならないように真っ直ぐ、そしてゆっくりと動かします。
強い力でやればスポンって抜ける感じではありません、じわじわと動く感じです。
慎重に3分ほどかけて外れました。
見た目も手で触った感じも全く問題なさそうです。
しかし、新しくローフリクションタイプが出ているので交換します。
パイナップルです、いや違う、スポンジです。
これはダストシールの下にあったもので、インナーチューブに常に触れることでオイルを付着させるものです。
そのまま使えそうですが、ダストシールのキットにも含まれているので、交換します。
エアー漏れの原因は直ぐに判明しました。
一番怪しい箇所で、ピストンのシールでした。
よく見ると傷らしきものがあり、指で触っても削れているのが分かります。
このパーツは交換します。
ピストンシールに傷があるということは、もしかしてと思い、インナーチューブの内側を覗いてみました。
やはり傷が5,6本あります。
指で触っても結構深い傷です・・・
この傷から想定すると、砂が中に混入してピストンでガリガリと擦ってしまったのではないでしょうか。
これではシールを変えてもフルードが下に落ちてしまい、結局、同じようにエアが抜けてしまいます。
困った・・・
これでは修理不可能だな・・・
どうにか修理できないか考えてみます。
代理店にだすと修理不能で戻るケースですね。
他社フォークのように固めのシングル40or50番のエンジンオイルをフロートフルードの代用にすることで復活しますよ。
年式によりUカップもはめ合い公差が変わっていますのでソチらで攻めるのもアリです!
by 次郎 (2014-09-07 03:21)